休み期間なのをいいことに相変わらずの堕落生活を送っている。
ゆとりの極地。最後のオアシス。僕らのホームゲーム。
そんな素敵なキャッチフレーズが脳内を飛び交う毎日ですが、正直飽きてきた。
鏡に向かってカメハメ波のポーズをキメル生活なんてもううんざりだし、カメハメ波とその他の技って正直見分けがつかないよね、とかそんな思いも実際わりとどうでもいい。
そろそろ誰か一人くらい私を遊びに誘う猛者が現われてもいい頃だと思う。
でもね、たしかにヒッキーだってまんざら悪くはなかった。
引きこもることによって初めて知りえた事実だってあるし。
家にいたとき、かかってきた電話の数には正直驚かされた。
昼時なんてほんとひっきりなしに掛かってくる。ひたすらベルが鳴り続ける。
昼からなんのようだ!TELってる暇があったら外にでも出ろよ!
そんな愚痴を漏らさずにはいられないほどひどい状況だったわけだけど、
それでも、一縷の望みをかけてひとつひとつ丁重に対応する。
テレフォン越しでの告白とかあったらどうするんだよと。
そう思えばとてもじゃないけど電話を無視できません。できるはずがない。
ということで掛かってくる電話は片っ端から応対しましたよ。
ひゃっほー!僕はホイホイ。フリーの童貞さ!!!!
例外なくすべて業者からの電話でした。
電話線は元からぶっこ抜いといた。
まあね、分かってはいたさ。頭ではそうじゃないかとうすうす感じていた。
この昼間に自宅の電話にかけてくる暇人なんていないわけですわ。
業者、業者。全部まるっと胡散臭い業者たちだった。
塾とかしらないし、怪しげな電化製品の販売だってどうだっていい。
初めてですよ、私をここまでコケにしたお馬鹿さんたちは。
ちくしょう。ちくしょう。
沈んでいる私のもとにまたもやテレフォンの音が鳴り響く。
今度は携帯からのようだ。
胸が高鳴ったのも一瞬のことで、知らない電話番号だと分かるなり、
無視しようかと悩みに悩む。
しかし!万が一ってこともあるわけだし・・・。結局出ることに決めた。
「もしもし?」
「あー、もしもしー里香ちゃんですかねぇ?」
電話口から聞こえるのはおっさんの声。一瞬にして消え去る期待。
確認しておくとうちの家族に里香ちゃんという名前の者はいないし、(名前からして体格は華奢、活発で笑顔が絶えないけど実は暗い過去を背負っている幼女だと思われる)もちろん私は里香ちゃんなどではない。
つまり、簡潔にいえば、それは間違い電話だった。
だがあくまで冷静に対処。電話の掛け間違いなんて誰にでもあるものだ。
誰だって一度は間違い電話をかけたり、かかってきたりしたことがあるだろう。
私の場合は結構頻繁に間違い電話がかかってくるんだけどね。
間違い電話もバリエーションがなかなか豊富で「よ、タカシぃ?」と気さくに間違えてくる馬鹿もいれば「山田さんのお宅でありますか?」と丁重に、しかしあくまで完璧なまでに間違えてる貴婦人だっている。
いずれにしても、間違いはさっさと指摘しとかないとな。
「あの、電話のかけ間違いかと思いますよ。」
「ええ?はあ。
そんなはずはないんですけどね。おかしいな」
「いや、そんなこといわれても・・・」
正直予想だにしていなかった切り返しをくらった。
まず、かけ間違いだということを認めてくれない。そこを否定するのかと。
意味がわからない。ていうかなにが、そんなはずはない、のだろうか。
あくまで私を里香ちゃん(絶対に処女)だと言い張るというのか。
「あ、もしかして、里香ちゃんの親父さんかな。そうでしょ。」
確認しておくと、いや確認するまでもないのだけれど、
この短い人生まだ、親父になった覚えはただの一度もございません。
それとも僕は知らず知らずのうちに赤ちゃんをって童貞だよばかやろ。
ていうか、このおっさんはいったいなんなのだろうか。
里香ちゃん(泣きボクロあり)とはどういう関係なのだろうか。
「・・・だから、あなた電話を掛け間違えてますって」
「はあ、そうですか」
「そうですよ、切りますね」
たしかに里香ちゃんのことは(性的に)気になるけれど、
いつまでもこんな電話にかまってられないしね。グッバイキチガイ。
「
でもその携帯は、里香ちゃんのなんですよね?」
「違うっていってんだろ」
おっさんは最後の最後まで狂ってました。
引き篭もってばっかりいるとこうなってしまうのかなどうも。怖いわあ。
私も一刻も早く外に出なきゃな。天気は曇り。鬱だ、やっぱり今度出よう。

更新してなかった理由はショーもないので心配しないでください。
(誰もしてなかったけど)